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すべての仕事は営業活動-事業開発フリーランスの案件との向き合い方

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「仕事が途切れないか常に不安」「スキル不足の仕事を依頼されたら何と言おう」「妥協ばかりで条件に合う案件を取れない」など、フリーランス志望者や活動中の人たちから聞こえてきそうな悩みの数々。正社員を卒業して独立したハイスキルフリーランスたちは、どう立ち向かってきたのでしょうか。

今回お話を聞いた安田さんは、大手企業に勤めながら副業としてフリーランス事業を開始し、のちに完全に独立しました。人事領域の営業や事業開発経験を生かして、現在は企業の事業開発コンサルティングを行っています。

ここでは安田さんの営業経験を軸とした「仕事哲学」とともに、悩み解決のヒントをお届けします。

左側に「安田裕介 事業開発コンサルタント」の文字の下に、トップ画と同じ安田さんの写真。右側に安田さんのプロフィール文:株式会社リクルートに計14年間在籍し、人事領域で営業全社 MVP を獲得後、営業マネージャー、企画職を経て事業開発部長を務める。在籍中に副業としてコンサルティング会社を創業。現在は個人事業主として活動し、AI を活用しながら新規事業開発、プロジェクトマネジメント、営業・経営企画、採用コンサルティングなど幅広く企業支援を行う。

心の安定のために案件ストックを欠かさず実施

――安田さんの独立前のキャリアについて教えてください。

もともと起業を志しており、起業家を多く輩出するリクルートに新卒入社しました。ただ事業内容は最初から決めていたわけではなく、いろいろな部署で大きな仕事を任せていただきながら方向性を絞っていった流れです。退職する3年前の2017年にはコンサルティング会社を創業して、そこからは本格的に独立後を意識しながら働いていましたね。入社当初は早々に退職するつもりでしたが、気づけば14年間在籍し、そのなかでの経験がフリーランスキャリアに生きたので、急いで辞めなくてよかったです。

――独立後、大企業にいた頃とは異なる「不安定な立場」に苦労はありませんでしたか?

仕事を常に探して埋めていくプレッシャーはありましたし、個人で案件を受注するのは容易ではありませんでした。ただ私は営業が好きだったので、案件獲得を「リード獲得のための営業活動」と捉え、エージェントに登録したり、プラットフォームを活用したり、自分のネットワーク内で仕事がないか確認したりするなど、息をするように動いていました。今でも案件がなくなりそうになると、積極的に活動しています。

フリーランスとして働く自由とやりがいを得るためには、リードを取り続ける活動を絶対にやめるべきではないと思っています。SaaS でもリード(集客)が多ければ受注率が高まるのと同じで、案件をたくさん確保しておけば心に余裕が生まれるので、無理や妥協をせずに取りたい案件を獲得できます。そのためには絶え間ない情報収集が必須。これがフリーランスとして成功する鍵だと私は考えています。

案件受注も、信頼の獲得も、企画推進もすべて営業活動

――現在はフリーランスとしてどのような働き方をしていますか?

自宅からリモートで複数の取引先と仕事をしています。今は大きく分けて「採用系」「新規事業開発系」「事業計画系/営業改善系」のプロジェクトに携わっており、業務内容は採用、営業、ソフトウェア開発、マーケティング、経営企画など多岐にわたります。

――すべて1人でこなしているのですか?

基本的に1人です。たとえば企業がエンジニアに任せるような仕事でも、私は生成  AI(以下、AI)が作ったコードをもとにソフトウェアを作るといったように、できる範囲のことを自分でやっています。ベンダーとの協業もほぼありません。どうしても対応不能な仕事を依頼された場合は「できない」と正直に伝えて、取引先側で別の専門家を探すなど対応してもらっています

――「できない」と正直に伝える安田さんのスタンスについて、詳しく教えてください。

私はいつも案件を受注する前に、しっかりと「期待値調整」を行っています。入口が一番大事で、これを怠ると、あとで無理なお願いをされて我慢したり、案件の早期終了につながったりと自分が苦しむ羽目になるからです。以前の私は調整不足で何度も失敗しており、アウトプットと取引先の期待値が合わずに納品ができなくなった苦い経験があるため、ここは徹底しています。

すべての仕事は「営業活動」、これが私の哲学です。案件獲得だけでなく、取引先から信頼を得ることも、企画を進めることも営業の一環。現場の人を営業先と捉え、いつも交渉する感覚ですり合わせをしています。自分の得意なことと不得意なこと、努力でカバーできる部分と難しい部分、1人の限界などを明確に伝えて確実に「期待値調整」をしたうえで毎回仕事を受けるので、取引先とのズレがなく、信頼を得られています。

――「できない」を減らすために工夫していることはありますか?

スキル不足の案件を依頼されたときは、断るのではなく、その分料金を下げて受けるなど柔軟かつ前向きに対応しています。そうやって受注できれば、また新たなノウハウが身につき、次回は「スキルがある」と言えるようになる。その繰り返しで、できることを増やしながらチャンスを広げています。

――企業はなぜ正社員ではなく、あえてフリーランスに重要な案件を任せるのだと考えますか?

きっと「第三者の立場」からの意見を求めているのでしょう。経営層は社内の人間が同じ提案をして受け入れなくても、第三者の声にはすんなり耳を傾けるものです。スキルのある人間が欲しいだけなら正社員を採用すればよいですが、「経営レベルの大事なことを話せる人」が必要になったときに頼るのが外部の専門家なのだと思います。

「応募できない案件がない」自分を目指して

――安田さんの今後の展望や挑戦したいことを教えてください。

受けられる案件の幅を増やし続けたいです。究極は「何でも応募できる」自分になること。それを目標に、私が業務でも使い込んでいる AI をいろいろ試して学習しています。AI と一言で言っても、ウェブデザインに最適なものや、コーディングに強いものなど特性があるので、複数の AI の有料プランを使い分けています。

あと HR 領域には携わり続けたいですね。採用や育成を含めて「人を大事にする」というテーマは永遠になくなりませんし、新しい媒体や手法がどんどん登場する変化の大きい領域なので、定期的にアップデートしていく考えです。

――これからフリーランスを目指す人へのメッセージをお願いします。

一度フリーランスになると正社員に戻りづらくなりますし、正社員でできる仕事とフリーランスでできる仕事は重複しないと私は考えています。ですから、まずは「正社員をやり切った」と言えるくらい今の仕事を楽しんでください。それと、もし副業が認められるならば、正社員と個人事業主の同時並行は複数案件をバランスよくこなす練習になるため、強くおすすめします

私はフリーランスになってワークライフバランスを保てるようになり、とても満足しています。毎日多忙ですが、出社義務がなくなって時間にかなり余裕ができ、家族との時間を確保できるようになりました。もともとは第一子誕生というライフスタイルの変化がきっかけで独立しましたが、子育てに向き合うという目標が叶って幸せですし、フリーランスの働き方がもっと広がっていけばと願っています。

――本日はありがとうございました!

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