
Sollective ギルドの取り組み:「機会を持ち寄る」施策で見えたギルドの使命
フリーランスを取り巻く構造の変革を目指して生まれたSollective ギルド。理念に賛同する認定プロは「Sollective ギルドメンバーの宣言」に定められた行動にコミットし、自分のみならずフリーランス全体の価値を高めるために積極的に活動しています。
実は Sollective では、この宣言を発表する少し前から、一部のメンバーと協力して「1.機会を持ち寄る」施策を実験的に進めていました。今回はその取り組みの紹介と、そこから見えた現実、さらに今後への学びを皆さんに共有したいと思います。
メンバーが機会を持ち寄る仕組みを構築
今回行った取り組みは、数名の Sollective 認定プロに、フリーランスと協業経験のある企業を紹介してもらうというプログラムです。背景には、企業とフリーランスの間に立ちはだかる壁を、ギルドの仲間と一緒に壊したいという思いがありました。
私たちソレクティブが実現したいのは、企業がフリーランスの力を借りることが当たり前の社会です。しかし、現実にはフリーランスを「頼れるビジネスパートナー」や「社外エキスパート」として見る動きは一部の先進企業に限られます。「フリーランス」という言葉が意味するところの幅広さも相まって、Sollective 認定プロのようなハイスキル独立人材に対して誤った認識を持つ人は少なくありません。
ハイスキルフリーランスへの信頼を醸成するには、フリーランスの活躍事例を1件でも多く増やす必要があります。そこで同じような課題意識を持つギルドメンバーの力を借りて、とにかく機会を広げようと始まったのが今回のプログラムです。ほかのメンバーが活躍する場を持ち寄るこの取り組みは、まさに認定プロ全体の利益を追求するというギルドの目的を具現化するものでした。
企業はフリーランス活用に前向きながら、過去に苦い協業経験も
今回のプログラムを通して、実際に多く企業と面談を設定できたほか、Sollective 認定プロの提案まで至ったケースもありました。全体的に多くの企業はハイスキルフリーランスとの協業に高い関心がある様子で、「今後人材のニーズが発生したら連絡したい」という前向きな言葉を複数の企業から得られたことも、このプログラムの成果といってよいでしょう(ソレクティブができた5年前には考えられなかった反応です!)。
一方で、新たな発見もありました。それは、人材を提案するうえで企業のニーズを掘り下げることの重要性です。実は今回話した企業のいくつかは、過去に別のフリーランス紹介会社を利用したものの、そこで十分なコンサルティングプロセスを経たとは言えず、提案された人材にもどかしさを感じていました。その結果、導き出される結論は以下の2パターンに集約されます。
- 「フリーランスには任せられない」:ある企業は、「フリーランスに委託した仕事を結局社内でやり直す羽目になり、非効率だったうえにコストパフォーマンスも悪かった」という経験を共有してくれました。これは、企業が求めるスキルを十分に理解せずに人材を提案した結果起こったミスマッチです
- 「フリーランスに高い専門性を持つ人はいない」:利用したフリーランス紹介会社が、ハイスキル人材を揃えていない、あるいはフリーランスのスキルや実績を審査していない場合は、紹介できる人材に限度があります。その結果、「求めるスキルはフリーランスではまかなえない」と判断してしまうケースです
ほかにも、外部人材との協業に慣れていない、あるいはフリーランスをチームの一員として扱う文化のない企業では、「正社員と分けて管理するのが大変」という声もありました。しかし、Sollective 認定プロのような人材は自律的に仕事を進められるため、逐一指示や管理が必要なケースは稀です。これもやはり、ニーズに合ったハイスキルフリーランスを紹介されなかったゆえに出た意見でしょう。
今回の取り組みは、Sollective 認定プロの活躍機会を広げただけでなく、企業がフリーランスの活用に踏み切れない理由を改めて理解するきっかけにもなりました。
ハイスキルフリーランスの活躍事例を増やす取り組みを推進
企業との面談で改めて実感したのは、ハイスキルフリーランスの存在と協業のプロセス、そして成果を広く共有することの重要性です。その取り組みを実行に移すことこそ、ギルドメンバーの宣言の実行であり、私たちがギルドの皆さんとともに実現したいことの1つです。
今後は、ハイスキルフリーランスの価値を正しく広めて、フリーランスへの誤解を解消するための一手をギルドの皆さんとともに考え実行する予定です。高いスキルと豊富な実績を持つフリーランスで、この取り組みに賛同する皆さんはぜひギルドにご参加ください。なお、Sollective の Facebook コミュニティではスキルに関係なく誰でも参加できます。
また、この記事をお読みの皆さんの周りで、ハイスキルフリーランスとの協業に興味がある、あるいは人材不足に悩んでいる企業があれば、ぜひ Sollective にご連絡ください。
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Writer / Yuna Park
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